2009年03月11日
甲突川へGO!(小山次朗教授)
3月7日(土)
小山先生の講義終了後、河川実習です。
河川の水質環境とそこに生息する生物との関係について調査するために、バスに乗り込みました。
鹿児島市郡山町の甲突池から下流へ甲突川を調べます。もちろん、長靴持参です。
まず、甲突池へ。
鹿児島の中心を流れる甲突川の源流は、市街地から約50分。八重山の中腹に湧水が集まる池…甲突池です。
平成20年6月に「平成の名水百選」に選ばれました。
甲突池の周辺には、石積みの棚田が広がり、菜の花とレンゲ草で、春いっぱいでした。
みんなでお弁当を食べ、調査に入りました。


甲突川、各地点3ケ所で、DO[Dissolved Oxygen](溶存酸素)とph・導電率(イオンの量)を測定し、
生物を採取して水質の階級を調べていきました。
甲突池源流近くでは、サワガニが発見されました。さすがに、豊かな水は澄み切ってきれいでした。

そこから、甲突川下流は向かいます。
西郵便局前地点では、グループごとに川に入り、水生昆虫などの生物を採取。
水質階級Ⅰ~Ⅳの指標生物の数を調査することで、川の水質を判定します。


子どもの頃を思い出してか、生物採取に夢中になっている大人たちでした。
日頃、考えたことのないような生物が岩の下に存在し、生きています。
小山先生が、外来種のカナダ藻を見つけました。
なぜか、日本で大量に発生しているそうです。環境省が指定している要注意外来生物の一種のようです。

更に下流の地点、ハートピア前で、同じように調査していきました。


甲突川は、思っていた以上にきれいでした。大変汚い水の生息している、生物は採取されませんでした。
アミカ・ウズムシ・ナガレトビゲラや珍しくカワゲラも採取でき、その小さな存在に自然の不思議を感じました。
下流のハートピア前も、水質階級Ⅲのヒルやミズムシも採取しましたが、下記の調査結果のようにきれいでした。



普段、何気なく甲突川を通り過ぎていますが、小さな生物の存在と川の流れを感じ、
やはり~小さな出来ることから、持続可能な環境を考え行動・実践していきたいと思います。
長靴を履いていたのに、浸水していた小川先生、野村先生…お疲れ様でした。
☆ともとも☆
小山先生の講義終了後、河川実習です。
河川の水質環境とそこに生息する生物との関係について調査するために、バスに乗り込みました。
鹿児島市郡山町の甲突池から下流へ甲突川を調べます。もちろん、長靴持参です。
まず、甲突池へ。
鹿児島の中心を流れる甲突川の源流は、市街地から約50分。八重山の中腹に湧水が集まる池…甲突池です。
平成20年6月に「平成の名水百選」に選ばれました。
甲突池の周辺には、石積みの棚田が広がり、菜の花とレンゲ草で、春いっぱいでした。
みんなでお弁当を食べ、調査に入りました。
甲突川、各地点3ケ所で、DO[Dissolved Oxygen](溶存酸素)とph・導電率(イオンの量)を測定し、
生物を採取して水質の階級を調べていきました。
甲突池源流近くでは、サワガニが発見されました。さすがに、豊かな水は澄み切ってきれいでした。
そこから、甲突川下流は向かいます。
西郵便局前地点では、グループごとに川に入り、水生昆虫などの生物を採取。
水質階級Ⅰ~Ⅳの指標生物の数を調査することで、川の水質を判定します。
子どもの頃を思い出してか、生物採取に夢中になっている大人たちでした。
日頃、考えたことのないような生物が岩の下に存在し、生きています。
小山先生が、外来種のカナダ藻を見つけました。
なぜか、日本で大量に発生しているそうです。環境省が指定している要注意外来生物の一種のようです。
更に下流の地点、ハートピア前で、同じように調査していきました。
甲突川は、思っていた以上にきれいでした。大変汚い水の生息している、生物は採取されませんでした。
アミカ・ウズムシ・ナガレトビゲラや珍しくカワゲラも採取でき、その小さな存在に自然の不思議を感じました。
下流のハートピア前も、水質階級Ⅲのヒルやミズムシも採取しましたが、下記の調査結果のようにきれいでした。
普段、何気なく甲突川を通り過ぎていますが、小さな生物の存在と川の流れを感じ、
やはり~小さな出来ることから、持続可能な環境を考え行動・実践していきたいと思います。
長靴を履いていたのに、浸水していた小川先生、野村先生…お疲れ様でした。
☆ともとも☆
2009年03月11日
鹿児島の水環境と循環(小山次朗教授)
3月7日(土)
鹿児島大学水産学部にて、小山先生の講義がありました。

水中の物質濃度を表す単位(mg/L)
1mg/L(1mg/K)=1ppm
10mg/L(10ppm)の塩水は、100Lに1gの塩が溶けていることになります。
水の汚れは、BOD,CODで表します。
BOD〔Biochemical Oxygen Demand〕(生物化学的酸素要求量)とは、最近が汚濁物質を分解するときに消費する酸素量を調べて、汚濁物質の量の目安とするもの。酸素濃度の差を調べます。BODの高い水は、汚濁物質をたくさん含んでいることになり、主に河川の調査で使います。
COD〔Chemical Oxygen Demand〕(化学的酸素要求量)とは、化学薬品(酸素剤)を使い水中の汚濁物質を分解し、間接的に汚れの程度を調べます。CODの高い水も汚濁物質をたくさん含んでいることとなり、海水や湖沼の調査で使います。
海や湖では、光合成による植物プランクトンの酸素量もあり、BOD測定では正確な酸素量が測定できないので、COD測定となります。
赤潮とは、植物プランクトンが大増殖することで、水の色が変わること。
鹿児島湾は、海水の交換が悪い閉鎖的な水域なので、不足していた窒素、リンなどが陸上から流出し、それらを栄養にして植物プランクトンが異常発生します。
また、富栄養化した底泥に、窒素やリンが貯まり、上下の水が混合しやすい春先から初夏にかけて、表層水中層の栄養塩が高くなり、赤潮が発生しやすい状況となります。
鹿児島では、1995年に被害額10億円以上、2003年には、被害額1億5千万を上回る赤潮が発生しました。
赤潮の発生は、気候や環境による植物プランクトンの大増殖という驚異を、改めて認識しました。
また、化学物質汚染とその影響についても、学んでいきました。
海に流入した有害物質は、移流・拡散し、植物プランクトン→動物プランクトン→イワシ→スズキなど、沈降し堆積し、海底生物に影響します。食物連鎖により、人体への影響も引き起こすことになります。特に、環境ホルモンにより、生態系への影響が考えられることと、ダイオキシン類の毒性は、人体内のホルモンのバランスを崩し、発ガン性、妊娠率低下などの生殖毒性、催奇形性、免疫毒性など、様々な障害が出るものと考えられています。

魚に含まれる脂肪の成分で、脳の働きをよくするといわれるドコサヘキサン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)の働きが、ガン抑制効果があると調査された資料もあり、本来の水産物が持つ、偉大なパワーを守っていけるような、持続可能な環境保全を実践することが重要であると感じました。小さな出来ることからです。
その後、河川実習へ・・・続く。
☆感謝☆
鹿児島大学水産学部にて、小山先生の講義がありました。
水中の物質濃度を表す単位(mg/L)
1mg/L(1mg/K)=1ppm
10mg/L(10ppm)の塩水は、100Lに1gの塩が溶けていることになります。
水の汚れは、BOD,CODで表します。
BOD〔Biochemical Oxygen Demand〕(生物化学的酸素要求量)とは、最近が汚濁物質を分解するときに消費する酸素量を調べて、汚濁物質の量の目安とするもの。酸素濃度の差を調べます。BODの高い水は、汚濁物質をたくさん含んでいることになり、主に河川の調査で使います。
COD〔Chemical Oxygen Demand〕(化学的酸素要求量)とは、化学薬品(酸素剤)を使い水中の汚濁物質を分解し、間接的に汚れの程度を調べます。CODの高い水も汚濁物質をたくさん含んでいることとなり、海水や湖沼の調査で使います。
海や湖では、光合成による植物プランクトンの酸素量もあり、BOD測定では正確な酸素量が測定できないので、COD測定となります。
赤潮とは、植物プランクトンが大増殖することで、水の色が変わること。
鹿児島湾は、海水の交換が悪い閉鎖的な水域なので、不足していた窒素、リンなどが陸上から流出し、それらを栄養にして植物プランクトンが異常発生します。
また、富栄養化した底泥に、窒素やリンが貯まり、上下の水が混合しやすい春先から初夏にかけて、表層水中層の栄養塩が高くなり、赤潮が発生しやすい状況となります。
鹿児島では、1995年に被害額10億円以上、2003年には、被害額1億5千万を上回る赤潮が発生しました。
赤潮の発生は、気候や環境による植物プランクトンの大増殖という驚異を、改めて認識しました。
また、化学物質汚染とその影響についても、学んでいきました。
海に流入した有害物質は、移流・拡散し、植物プランクトン→動物プランクトン→イワシ→スズキなど、沈降し堆積し、海底生物に影響します。食物連鎖により、人体への影響も引き起こすことになります。特に、環境ホルモンにより、生態系への影響が考えられることと、ダイオキシン類の毒性は、人体内のホルモンのバランスを崩し、発ガン性、妊娠率低下などの生殖毒性、催奇形性、免疫毒性など、様々な障害が出るものと考えられています。
魚に含まれる脂肪の成分で、脳の働きをよくするといわれるドコサヘキサン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)の働きが、ガン抑制効果があると調査された資料もあり、本来の水産物が持つ、偉大なパワーを守っていけるような、持続可能な環境保全を実践することが重要であると感じました。小さな出来ることからです。
その後、河川実習へ・・・続く。
☆感謝☆