2009年03月11日
鹿児島の水環境と循環(小山次朗教授)
3月7日(土)
鹿児島大学水産学部にて、小山先生の講義がありました。

水中の物質濃度を表す単位(mg/L)
1mg/L(1mg/K)=1ppm
10mg/L(10ppm)の塩水は、100Lに1gの塩が溶けていることになります。
水の汚れは、BOD,CODで表します。
BOD〔Biochemical Oxygen Demand〕(生物化学的酸素要求量)とは、最近が汚濁物質を分解するときに消費する酸素量を調べて、汚濁物質の量の目安とするもの。酸素濃度の差を調べます。BODの高い水は、汚濁物質をたくさん含んでいることになり、主に河川の調査で使います。
COD〔Chemical Oxygen Demand〕(化学的酸素要求量)とは、化学薬品(酸素剤)を使い水中の汚濁物質を分解し、間接的に汚れの程度を調べます。CODの高い水も汚濁物質をたくさん含んでいることとなり、海水や湖沼の調査で使います。
海や湖では、光合成による植物プランクトンの酸素量もあり、BOD測定では正確な酸素量が測定できないので、COD測定となります。
赤潮とは、植物プランクトンが大増殖することで、水の色が変わること。
鹿児島湾は、海水の交換が悪い閉鎖的な水域なので、不足していた窒素、リンなどが陸上から流出し、それらを栄養にして植物プランクトンが異常発生します。
また、富栄養化した底泥に、窒素やリンが貯まり、上下の水が混合しやすい春先から初夏にかけて、表層水中層の栄養塩が高くなり、赤潮が発生しやすい状況となります。
鹿児島では、1995年に被害額10億円以上、2003年には、被害額1億5千万を上回る赤潮が発生しました。
赤潮の発生は、気候や環境による植物プランクトンの大増殖という驚異を、改めて認識しました。
また、化学物質汚染とその影響についても、学んでいきました。
海に流入した有害物質は、移流・拡散し、植物プランクトン→動物プランクトン→イワシ→スズキなど、沈降し堆積し、海底生物に影響します。食物連鎖により、人体への影響も引き起こすことになります。特に、環境ホルモンにより、生態系への影響が考えられることと、ダイオキシン類の毒性は、人体内のホルモンのバランスを崩し、発ガン性、妊娠率低下などの生殖毒性、催奇形性、免疫毒性など、様々な障害が出るものと考えられています。

魚に含まれる脂肪の成分で、脳の働きをよくするといわれるドコサヘキサン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)の働きが、ガン抑制効果があると調査された資料もあり、本来の水産物が持つ、偉大なパワーを守っていけるような、持続可能な環境保全を実践することが重要であると感じました。小さな出来ることからです。
その後、河川実習へ・・・続く。
☆感謝☆
鹿児島大学水産学部にて、小山先生の講義がありました。
水中の物質濃度を表す単位(mg/L)
1mg/L(1mg/K)=1ppm
10mg/L(10ppm)の塩水は、100Lに1gの塩が溶けていることになります。
水の汚れは、BOD,CODで表します。
BOD〔Biochemical Oxygen Demand〕(生物化学的酸素要求量)とは、最近が汚濁物質を分解するときに消費する酸素量を調べて、汚濁物質の量の目安とするもの。酸素濃度の差を調べます。BODの高い水は、汚濁物質をたくさん含んでいることになり、主に河川の調査で使います。
COD〔Chemical Oxygen Demand〕(化学的酸素要求量)とは、化学薬品(酸素剤)を使い水中の汚濁物質を分解し、間接的に汚れの程度を調べます。CODの高い水も汚濁物質をたくさん含んでいることとなり、海水や湖沼の調査で使います。
海や湖では、光合成による植物プランクトンの酸素量もあり、BOD測定では正確な酸素量が測定できないので、COD測定となります。
赤潮とは、植物プランクトンが大増殖することで、水の色が変わること。
鹿児島湾は、海水の交換が悪い閉鎖的な水域なので、不足していた窒素、リンなどが陸上から流出し、それらを栄養にして植物プランクトンが異常発生します。
また、富栄養化した底泥に、窒素やリンが貯まり、上下の水が混合しやすい春先から初夏にかけて、表層水中層の栄養塩が高くなり、赤潮が発生しやすい状況となります。
鹿児島では、1995年に被害額10億円以上、2003年には、被害額1億5千万を上回る赤潮が発生しました。
赤潮の発生は、気候や環境による植物プランクトンの大増殖という驚異を、改めて認識しました。
また、化学物質汚染とその影響についても、学んでいきました。
海に流入した有害物質は、移流・拡散し、植物プランクトン→動物プランクトン→イワシ→スズキなど、沈降し堆積し、海底生物に影響します。食物連鎖により、人体への影響も引き起こすことになります。特に、環境ホルモンにより、生態系への影響が考えられることと、ダイオキシン類の毒性は、人体内のホルモンのバランスを崩し、発ガン性、妊娠率低下などの生殖毒性、催奇形性、免疫毒性など、様々な障害が出るものと考えられています。
魚に含まれる脂肪の成分で、脳の働きをよくするといわれるドコサヘキサン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)の働きが、ガン抑制効果があると調査された資料もあり、本来の水産物が持つ、偉大なパワーを守っていけるような、持続可能な環境保全を実践することが重要であると感じました。小さな出来ることからです。
その後、河川実習へ・・・続く。
☆感謝☆
Posted by かごしまルネッサンスアカデミー 健康・環境・文化コース at 16:25│Comments(0)
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